日本で働くか、それとも

先進国の中で日本は最も生産性が悪いと言われています。子供の将来を考えるにあたっては、単純に、どんな仕事に就きたいか?という問いかけでは終われない、かなりシビアな情勢になっていると感じています。

ニュースでは頻繁に、働きすぎによる過労死や、うつ病などの話題が繰り返され、昔のように、ただ大きな会社に入れば良いというものでも無い時代になってきています。

将来就きたい職業や、やりたいことの内容によっては、日本よりも海外の方が向いていることも多いでしょう。

未来を正確に予測することは出来ませんが、様々な今後の可能性を考えて、子どもたちの将来の目標に向かっての選択肢を増やす必要はあると考えています。

日本の現状

日本のサービス業、労働生産性がアメリカの半分だったというニュースがありました。

【知ってた悲報】日本のサービス業、労働生産性がアメリカの半分だったことが判明! 繰り返す、こんなに働いてるのにたった半・分!!

理由として、24時間営業のような長時間労働が行われていることや、高品質なサービスが安い価格で提供されていることなどが挙げられるそうだ。

確かにちょっと前、ワンオペやコンビニでの過重労働など話題になっていました。

サービス業においては、欧米とは文化が違うので簡単に比較できない部分があるとも言われていますが(欧米の場合賃金は安いがチップで稼ぐ、など)それでも一般企業においても生産性の低下が指摘されています。

それは例えば以下のような指標にも如実に現れてきています。

日本はアジアで最下位、高度外国人材への魅力欠く-IMD

調査対象のアジア11カ国中、日本は高度外国人材にとって最も魅力がないという結果になった

(中略)

IMDが別に発表した世界デジタル競争力ランキングによると、日本はデジタル競争力では世界27位だが、ビジネスや意思決定の際のビッグ・データや分析ツールの使用は下位だった。

技術分野に置いてはなかなかの惨状です。

こういった生産性の低下、デジタル競争力などの低下など、GDPに比してその質が問われることが多くなってきています。ただ、この場合の「質」とは、一人ひとりの人材の質ではなく、それを扱う「企業というハコ」の質です。

 

財務省「法人企業統計」からは、企業が付加価値の増分を人件費に分配しなくなったことが分かります。特に大企業でその傾向が鮮明です。

引用の通り、企業が富の再分配をしないことが見て取れます。

生産性が上がらないのは、賃金を変えず、働く時間のみ増え続け、企業が人件費への再分配をしないからだという結論が導きだせそうです。

「経済成長しないから給料が増えない」のではなく、「給料を増やさないから経済成長できない」のが「失われた20年」の実態です。

これは、今実際に働いている親世代にとっては今まさに自身で感じている状況では無いでしょうか?

では、果たして、そんなに日本人の競争力はなくなってしまったのでしょうか?

29歳、アメリカで1年半働いて学んだ10のこと

という記事では、

モチベーションに左右されず、きっちり仕事をこなす日本人の姿勢、真面目さ、勤勉さ。

これらいわゆるソフトスキルを完全な状態でなくとも、総じて高いレベルで皆が持っている日本は、世界でも類稀なビジネス集団だ、と言ってしまって語弊はないと思う。

と、紹介されていました。この意見には私も大いに賛同できますし、日本人の人材自体は非常に質が高いとも思います。

先の生産性が低いという内容についても、長時間安い給料でも高いサービスを維持して働くという、真面目な働き方故のマイナス評価なのだとも思います。

原因はマネジメントの層なのだと思います。

twitterで上記の投稿から紹介されている記事を読みました

 

この記事は是非一読することをおすすめします。

子を持つ親としては決して他人事ではすませることは出来ないのです。

これは、これから自分の子供たちが踏み入れようとしている世界です。

 

国際情勢

欧米

Googleを擁するAlphabet、Apple、Amazon, Facebook…

ネット業界の巨人は未だに米国に多いです。米国は移民の国であり、多種多様な人種が集まるため、企業文化は人種や文化に頼らない成果主義にならざるを得ないと聞きます。

それ故の企業の強さなのでしょう。

しかしその多様性は、同じように問題も抱えています。

テロや移民問題や保険や居住問題。ポリティカル・コレクトネス、暮らしやすさでいけば欧米はハードモードだと思います。

アジア情勢

ちょうど一年前くらいに、とある経済学者のこんなツイートが話題になりました

toggerでまとめもありました

また、同時期には

ファーウェイの初任給月40万円が話題 「普通に就職したい」「優秀な人は流れていっちゃう」- キャリコネニュース

という初任給40万円の募集が話題になりました。

リクナビ2018に掲載されたファーウェイ・ジャパンの求人広告によると、募集職種は「通信ネットワークエンジニア」「端末テストエンジニア」「端末アフターサービスエンジニア」「研究職・アルゴリズムエンジニア」の4つ。月給は学士卒で40万1000円、修士卒で43万円に設定されている。年に1回以上は賞与があるというから、賞与が月給2か月分だとすると年収は初年度から560万円以上になる。

「有給消化50%以上」「完全土日祝休み」ともあり、きちんと休むこともできるようだ。もちろん各種社会保険も完備されており、退職金制度も整っている。

(中略)

リクナビ2018で確認したところ、ソニーの初任給(2016年7月実績)は、大学卒で21万8000円、大学院卒で25万1000円となっている。ファーウェイには倍近い差をつけられている。

(中略)

「シリコンバレーを筆頭に、海外のエンジニアの給与は日本よりも遥かに高いです。グローバルスタンダードに合わせて設定したら、日本企業よりも高くなってしまっただけという可能性もあると思います」

同様の記事で

日本人エンジニアの給料が上がらない理由 – PRESIDENT online

現在、ファーウェイは世界170カ国以上に進出していて、従業員数は18万人以上。今でも半分近くがエンジニアだ。ファーウェイ本社のエンジニアの初任給がいくらかといえば、日本円で月額約83万円。日本で募集した初任給の倍である。要するに今やエンジニアの人件費は中国よりも日本のほうが圧倒的に格安で、ファーウェイはバーゲン価格で募集をかけたわけだ。中国人の半分の給料を「高給」と思って飛びつく日本の技術者。それに衝撃を受けながらも指をくわえて見守るしかない日本のメーカー。落ちぶれたものである。

(中略)

一昔前はインドのエンジニアを使えば安いというイメージがあったが、今やインドの優秀なエンジニアの初任給は大体年間1500万円。最高峰のインド工科大学(IIT)の優秀な学生は15万ドル(1700万円)でグーグルやフェイスブックなどのグローバル企業に引き抜かれる。当然、アメリカのシリコンバレーやサンフランシスコのベイエリアも、エンジニアの初任給が平均15万~16万ドルになっている。中堅エンジニアなら25万~30万ドルで引き抜かれる。複数のエンジニアを束ねてプロジェクトマネジメントができるエンジニアなら50万ドル(5400万円)は下らない。

(中略)

このような世界的なエンジニアの「価格高騰」からまったく隔絶されているのが日本。エンジニアも含めて日本人の給料はこの20年間、まったく上がっていない。

(中略)

どれだけ技術に長けていても語学ができないエンジニアは使われる側に回るしかない。英語で顧客と交渉してスペックを決めたり、英語で仲間を集めて指示したり、プロジェクトマネジメントができるエンジニアは使う側に回れるから稼げる。だからインド人のエンジニアは強い。日本人の場合、英語ができるといってもマネジメントできるレベルではない。フィリピン人のほうがよほど英語は達者だから、そのうち彼らの下で働くしかなくなる。それが日本のエンジニアの現実だ。

何もエンジニアに限った話ではなく、今後はこういった状況には拍車がかかるのだと思われます。

最後に

つい先日のニュースです。

もう日本人の出る幕なし?外国人だらけのニセコに見る日本の未来 – 現代ビジネス

例えば、ニセコ地区にある4つのスキー場の一つ、東山エリアの中核ホテルである「ヒルトンニセコビレッジ」の館内表記は、日本語よりも英語が先にあり、ホテル従業員も基本、外国人。当然「公用語」は英語である。

(中略)

ニセコで最も栄えている「ひらふ」エリアは、まるでスイスやイタリアの高級スキーリゾートのようだ。ショップの看板や広告も英語表記オンリーで、日本語が一切ない店も珍しくない。ショップの客も従業員も外国人。ひらふ十字路を中心に、スキー場のリフトに乗る地点までのひらふ坂の両側には、欧風デザインのホテルや近代的なコンドミニアムが並んでおり、そのほとんどが外国資本による外国人相手のものだ。

(中略)

これだけお金持ちが集まれば当然、地元経済にも恩恵が大きいだろうと思われそうだが、残念ながらそうでもないようだ。

(中略)

「99.9%お客さんは外国人。今日もフランス人の団体と、香港やマレーシアからのグループの予約で満席です。彼らが満足する接客は、日本人では難しいですね」と英語でアルバイトに指示を出しながら、日本人の料理長は話していた。

日本の国内でも既にこういったことが起こってきています。

例えば観光立国を考えるのであれば、ここまで極端ではなくても、外国人向けの店員が必要になってくるはずなのです。

個人レベルで外国人と一対一で対話出来ない国が、今後、日本という国を維持できるのでしょうか。

今までの、自分が経験してきた日本をベースに、これから未来のある若者の将来を考えるのはあまりにも恐ろしいことです。

これは、子供だけの問題ではなく、我々親世代にも影響してくる問題なのです。

日本を世界の視点から見て、これからのことを考えないといけない、そういう時代なのだと思います。

無邪気に「将来これをやりたい」「こういう仕事をしたい」と言えば、就ける時代ではなくなってきているように思えます。

いずれにしても語学が必須の世界が目前に迫ってきているのは間違いないようです。

そういう状況を見た上で、親世代、子世代でそれぞれどうしていくのかを、話し合いながら、一緒に考えていくのが重要だと思います。