企業は就活生の成績をみるのか

企業は就活生の成績をみるのか

先日「就活生が後悔する?「成績重視」の逆回転」という記事を読みました。

企業が新卒採用の選考時に、学生の成績や履修情報を評価するケースが増えている。

という内容なのですが、むしろ今まではそこを評価していなかったのか、とちょっと驚きもありました。

そもそも文系の事務職の場合、選考時には専攻科目すら話題にされないことが多い。その分、面接やグループディスカッションでの振る舞いを通じ、学生の「人となり」を見て合否を決めるやり方が一般的だった。

確かに、こういった面接が一般的だと思います。

今までの日本企業の新入社員募集においては、こういった「コミュニケーション能力」というものを重要視されてきているとも言われていました。

ここ最近の国内情勢等を考えると、この辺の変化もある程度納得の出来るものがあります。

今回は

・今までの日本企業のありかた

・働き方の変化

について、考えてみました。

将来を考えると、どういう大学で、何を、どのように学ぶのがよいのか、その一助になれば、と思います。

今までの日本企業のありかた

コミュニケーション能力

よく、就活のときに企業から求められる能力の一つに「コミュニケーション能力」というものがあります。

言葉として幅が広いので、いまいちわかりにくい言葉ではありますが

  • わからなかったら質問する
  • 上司の意図を汲む
  • 協調性を大事にする

ちょっと穿った見方もしていますが、多分、こういったことを求められているのだと思いますが、これらは日本企業のある特徴に根ざすものだと考えられます。

終身雇用型企業

日本企業は過去、高度経済成長により右肩上がりに、人口も経済も上昇を続けてきました。

その時の成功体験の印象が強く、多くの大企業で、今でもその頃の形態が引き継がれているように思えます。

それが「終身雇用型」の働き方です。

特に大企業などであれば、日本の成長期に最も働いていた人たちが今の重役の地位を占めています

今の日本において、既にその働き方は崩壊してきてはいるのですが、大企業ともなると、なかなかその慣習は変わらないようです。

その為、基本的にはその頃の会社の在り方を踏襲しようとする傾向が抜け切れていないように見受けられます。

それは何かというと。

オールラウンド型

一般的に中堅以上の会社だと、様々な部署間を異動することが珍しくありません。

というか、まだまだこういった形態を取っている企業の方が多いと思います。

いわゆる「ジェネラリスト」育成型で、最終的に会社の全般を見渡せるような人材を目指します。

個々の生産性より、全体としての安定性を求めているようです。

これは終身雇用形態をベースとした、長く働いていれば給料が上がり、また新入社員もどんどん入ってくることが前提の働き方でした。

協調性

この働き方においては、個々のスペシャリスト的な振る舞いや、専門性や生産性よりも集団でどれだけ協調して働けるかという能力が重要でした。

古き良き昭和の働き方として、タバコを吸いながら遅くまで残業をして、みんなで一杯やってから帰る、という昔のサザエさんの中で見られた光景が、ここにはありました。

働き方の変化

しかし、ここに来て、少子高齢化や生産性の上がらない企業体質などが直接的な原因となって、今までのような終身雇用型の働き方は破綻し始めました。

転職の一般化

初任給の相場は20年近く変わらず、世界的にも低水準になってきています。

また、働き続けていても昇給は望めず、人が少ないため慢性的な業務量過多、それに伴う企業のブラック化・・・。

そういった、企業側が変わらないことで、そこで働く社員の方がまず、より良い働く場所を求めるようになりました。

既に転職は一般化してきているといえます。

即戦力

旧態依然のやり方では先が無いことは、小さな会社ほど敏感に感じ取っています。企業としても新入社員を丁寧に育てるという状況から、即戦力の獲得に走るようになりました。

転職の一般化により、人材市場が大きくなり、流動性が上がりました。

生産性

同時に、人口減少により、若手が少なくなり、今までのような人海戦術的な働き方ができなくなり、また、消費者もマスから個へと移っていくことで、ICTを活用した、より生産性の高い働き方が求められるようになってきています。

専門性

今後は特に、ICTを活用した情報処理や、生産性を上げるための能力が求められるようになると思われます。

一昔前の「ジェネラリスト」厚遇はなくなり、より「スペシャリスト」を望む声が高くなっていくと思われます。

不幸な就職をしないでほしい

親の立場からすれば、子供がブラック企業に入り、薄給のため睡眠時間を削って体をボロボロにしていく様などは見たくはありません。

大学の成績を見ない企業というのは、「コミュニケーション能力」を見る会社ということで、容易にブラックしていく可能性が、少なくは無いと思ってしまいます。

逆に、個々の能力を見て、その強みに対して入社を望む企業であれば、いくらか安心出来ます。

ただ、それは、きちんと結果を出さないと評価されないということで、当たり前ではあるのですが、そこはよりシビアな世界であると思います。

自分の望む世界で、得意な専門性を活かすことができ、それが評価されるのであれば、働き方として望ましいのではないでしょうか。

そのための大学選び、そして大学での過ごし方を、今からきちんと意識できれば良いなあ、と思っています。