いじめと学校

学校についてまわる話題としては「いじめ」があります。

うちの子供もいじめを受けた経験があり、それによって転校をしています。

ただ、転校してからは楽しそうに学校に行っているので、早い段階で行ったこの選択は、今でも家族の中で、良かったこととして記憶に刻まれています。

かなり早い段階で対処したので、これといって壮絶な経験もなく、あまり話の種にもなり難いのですが、逆にそれこそが、初期対応としては間違っていなかったといえるのではないかと思っていたりします。

こういった経験も誰かの役に立つかもしれないので、記録として残そうと思います。

学校に行きたくないと言い出す

ことの発端は中学一年の夏を過ぎた辺りでした。

通い始めた学校は地元の私立中学で、ちょっとハイソな人たちが集まるような学校でした。

小学生のときには頑張って受験勉強をして、それなりに良い成績で合格しました。

いわゆる奨学生として入学できたのですが、どうもこれが良くなかったようです。

なにせ子供なので、自慢したりしたのでしょう。

明確に無視や暴力などの目に見えるいじめは、当初はなかったのですが、「目をつけられた」という状態だったのだと思います。

やがて、そういった関係性が、時間とともにじわじわと表面化していき、普段の会話やクラス内での集団から、心無い言葉を投げつけられるようになっていったようです。

目に見える暴力行為などの被害があればもう少し動きも取れるのですが、生徒同士の空気感であったり、教師に気づかない程度のバカにした言葉や態度、そういった澱みのようなものがじわじわ溜まっていくものに関しては、的確な対処のしようもあまりないのです。

やがて、学校への登校日数が減り始めます。

最初のうちは、それでもなんとか行こうとしていたのですが、すぐに保健室に逃げ込むようになり、最終的には学校にはほとんどいかなくなりました。

もちろん教師とも相談はしましたが、この程度のレベルでは抜本的な対処方法もありません。

二年進級時のクラス替えを期待するしか、こちら側から出来ることはなく、それも学校に対して保証をしてもらえるようなものでもありません。

それでも、もうちょっと我慢して、年次が変われば環境も変わるし、学校に行ってみる気はないか?と子供と話し合いをしましたが、それは絶対にいやだと大声で断られました。

これほどきっぱりと「NO」をつきつけるのであれば、本人にとっては相当なものなのだろうな、とここで我々も腹を括りました。

中学二年で転校

そこの私立中学自体は悪い学校ではなかったと思います。

文武両道を謳い、教育にお金をかけているし、キリスト系の宗教教育もあって、と。

ただ、どんなに環境が良くても、生徒間の人間関係が悪いのであれば、そこは本人にとって非常に居づらい場所になると思います。

もちろん時間が解決することもあるし、何かのきっかけでガラッと好転することもあると思います。

親の立場からすれば、金銭的なものももちろん、受験までして入った学校をそんなに簡単に辞めて良いのかとも思いましたが、そこはむしろ、親の立場だからこそ、「そんなことを気にしなくて良い」という態度を取れるのだと夫婦で話し合いました。

地域の公立中学に移れば、小学校のときの友人などがいます。

仲の良かった友達もいるので、間違いなく今の問題は解決されるでしょう。

 

もう少し頑張ってみるという道もありました。

ただ、子供から笑顔がなくなるのであれば、そんな思いをしてまでも残らせる理由など、何一つ見出すことが出来なかったのです。

そんなわけで、「ちょうど年次も変わるので、転校しましょう」と、親子ともども結構気軽に決めてしまいました。

選択は間違ってなかったと思う

人によっては、また目指すものが違う人にとっては、この選択肢が間違っていると考える人もいるかと思います。

それはもちろんそうです。

未来予知が出来ない以上何が良くて何が悪いかなど、答えは出ません。

でも、もしも、この選択が、人生の後退を余儀なくさせる選択肢だったのだとしても、これによって得られたものがあることも確かです。

最短で上流の社会なり、高い地位へ上り切ることを是とする人たちにとっては、この話は正しくないと感じると思いますし、それが当たり前だと思います。

そして、反論もしないし出来ません。

逆に、学生生活を楽しく過ごすようなことに価値を見出すような家族であれば
「なかなか良い選択をしたね」
と言ってもらえるのかもしれません。

極端な話、どの選択肢を選んでみたとしても、正解はないし、間違いも無いのだと思います。

ただ、選んだのであれば、その道を否定するのではなく、正しく歩ききれるよう、親子ともども前を向いて進むだけなのだと改めて思いました。