アジア各国との給与格差

日本が、アジアの中で給与水準が高いと言われていたのはすでに過去の話。今では中国を始め、アジア各国の給与水準は軒並み上がってきており、日本だけが20年ほど変化がないという状況になっているようです。

この記事にある通り、中国やシンガポールなどでは、管理職の給与は日本を上回っているとのこと。

「この10年の間に日系企業の給与は低いというのが労働市場に定着してしまっている。給与で日系企業が優位性を持っている国はどこにもない」

ここ最近は日本の労働環境に関して上記のような内容を見ることが非常に多くなりました。

マレーシアでは、日系企業の「経理課長」は260万~370万円に対し、現地企業は256万~356万円とほぼ拮抗している。

ところがインドネシアになると日系企業は125万~196万円だが、現地企業は203万~384万円、部長は日系企業が204万~266万円、現地企業が360万~563万円。完全に水を空けられている。

調査を担当したJACリクルートメントの黒澤敏浩フェローは「給与で日系企業が優位性を持っている国はどこにもない」と指摘する。

中国だけではなく、マレーシア、インドネシア等他のアジア各国でもこの傾向は続き、引用の通り、「給与で日系企業が優位性を持っている国はどこにもない」とまで言われてしまっています。

現在、日本が働き方改革を声高に叫んでいるのは、こうした状況が日に日に顕著になっていき、国際競争力がじりじりと削られていることの危機感からだと思います。

一昔前は、日本の大企業はメイドインジャパンの製品において非常に大きな国際競争力がありました。だからこそ、国内での大きな会社に入りさえすれば将来は安泰だと思われていました。

しかし、得意だった製造業に関しても、中国やアジア各国に水をあけられ、いよいよ、本気で対策を考えなければ立ち行かない状況になってきていると言えます。

大学の選び方に関しても、こういった「大企業ありき」の日本の情勢があったからこそ、そこで何を勉強するかというよりは、どこの大学に行っていたかという、学閥が重要だった部分も多々あります。

しかし、現時点で既に、そして近い将来確実に、どこに行っていたかよりは何を学んできたかを問われる社会になっていくと思います。(一部のエリート界隈に関してはあまり変わらないとは思いますが)

今受験を控えている子供たちの親世代は、当時の社会情勢を見聞きして成長しているので、やはり大学をネームバリューで選んでしまう傾向はあるかと思います。

確かに、良い大学へ行くに越したことは無いのかもしれませんが、学びたいものが無いのにただ有名大学を選ぶよりは、明確に将来を意識して大学で学ぶほうが今後は重要になっていくと思います。

今一度、大学や、その先に意識するもの、それを見直す必要があるのかもしれません。

 

近年、日本に来る中国などアジアの観光客が増加の一途をたどっている。その背景にはアジアの給与の上昇に伴う可処分所得の増加が関係している。観光で来日するのは一部の「富裕層」ではなく、ごく普通の会社員なのだ。

かつて日本人の多くが、タイ、マレーシアなどの観光地に大挙して出かけて彼我の所得格差の違いを享受した。その逆の現象がすでに始まっているのだ。