「絶対」や「完璧」という言葉が子供を追い詰める

「ちゃんと勉強したの?」という言葉のあとに「本当?完璧?」みたいな言葉を続けることはあるでしょうか?
約束をした時に「絶対に守れる?」みたいな言葉を使ったことがあるでしょうか?
この「絶対」や「完璧」という言葉は、親が子供に使うと、あまり良くない結果をもたらすと言われています。
この世には「絶対」も「完璧」も無いからです。

「絶対」なんて、絶対にない

「自信ある?絶対?」
気軽に使ってしまいそうな言葉ではありますが、実は要注意な言葉です。
真面目な性格な子供であれば「絶対」という言葉に対して、非常に重い責任感を持ちます。
責任感を持つこと自体は良いのですが、「絶対にやらないといけない」という緊張はかなりのストレスを与えます。
加えて、外的要因から、「絶対」は容易に崩れます
どんなに時間を掛けても、どんなに準備を周到にしても、たった一つのミスや、コントロールできない原因から、その「絶対」は簡単に「絶対」ではなくなるのです。

「そのくらいの心構えをしてもらうために『絶対』という言葉を使う」ことは別に良いのかもしれません。
ただ、あまりにも頻繁に使うと「絶対」はかなりの確率で守られなくなります。

守れなかった「絶対」は自信喪失に

何度かその達成を阻害されると、「約束を守れなかった」というマイナスのイメージだけが残ります
自分は約束を守れない人間なのだ、と日に日に自信をなくしていくことになります。

また逆に、「絶対に、なんてできるわけないだろう」と、約束そのものをはじめから守らない方向に行くこともあります。
「次のテストは絶対良い点とりなさい」
と言われても、体調を崩すこともあります。ヤマを外すこともあります。

人は大概、失敗の経験は忘れないものです。
「また出来なかった…」もしくは「(絶対に、なんて出来るはずないじゃん)はいはい、わかった、わかった」
のどちらかになっていってしまうのです。
そんな事、望んでいなかったのに。

ミスはするもの

そもそもミスもなく「完璧」に物事をこなすことは難しい上に完璧にこなす必要がないことにまで完璧を求められることがあります。

テストで100点取ることも95点を取ることも、どちらも素晴らしい努力の結果なのに
100点取れるはずのテストでケアレスミスで95点をとると、「こんなミスをして!」と言われます。
もちろんケアレスミスをなくしていくことは大事でしょう、ちょっとした点数の差で合否が決まることもあります。
でも、ケアレスミスを無くすことにたくさんの労力をかけるより、そのテストで良い点を取ったことを認めてあげて、その教科に興味を持ってもらうことのほうが、本質的では無いでしょうか?

命に関わるようなミスは、全力で避けねばなりません。もちろんそこは「絶対」や「完璧」を目指すべきです。
でも、それはいかにそのミスを起こさないようにするか、なぜ起こったのか、起こらないためにはどうしていくのかを、それこそ知恵と知識を持ち寄って対処していくものであり、誰か一人に押し付けるものではありません。
そして、親子間で、そんな状況はほとんどありません。

テストや勉強において、全くのミスを無くすことを目指し、仮にちょっとしたミスをしたことで、そこをあげへつらうようになると、急速に自信とやる気を無くしていくことでしょう。
また、仮に真面目に、ケアレスミスを無くすことに全力を尽くすようになったとき、そこに大きな成長は期待できず、「間違いなく100%を目指せる範囲」にしか手を出さなくなっていってしまうのではないでしょうか。

ミスはしないほうが良いのはもちろんですが、「ミスをしないこと」の優先度がどうであるのかは、普段から気にするべきだと思います。