子供の科学リテラシーを上げるにはどうしたら良いか

似非科学やあやしい健康食品、あやしい健康法などなど、ひと目で嘘だと分かるようなものから、巧妙に騙しに来るようなものなど、様々な物が巷には存在します。

その中でも、これは無いだろう?と思うようなものにも、効果があると思って飛びついたりする人たちがいます。

などと書いている私も、気にしないで手にとっているもののうちいくつかは改めて見ると結構怪しかったりもします。

日本人の科学リテラシー低すぎ!! 子供はどうやって育てるべきかをエビデンスより

という記事を見つけたので、非常に興味深く読ませていただきました。

記事内でも紹介されているTweetですが

このリンク先に、科学技術振興機構で調査された我が国における児童生徒・成人の科学技術リテラシーの概要 というレポートがあります。

リンク先を見てみました。
2005年とちょっと古いのだが、数字が正答率。これは成人に対してのもので対象は18~69歳の3000人。左は正解か間違いか

×放射能に汚染された牛乳は沸騰させれば安全である(84)
○大陸は何万年もかけて移動しており,これからも移動するだろう(83)
○喫煙は肺がんをもたらす(83)
○現在の人類は原始的な動物種から進化したものである(78)
○地球の中心部は非常に高温である(77)
○我々が呼吸に使っている酸素は植物から作られたものである(67)
○宇宙は巨大な爆発によって始まった(63)
地球が太陽の周りを回るのにどれくらいかかりますか。「1日」ですか,「1ヶ月」ですか,「1年」ですか。(58)
×すべての放射能は人工的に作られたものである(56)
×ごく初期の人類は恐竜と同時代に生きていた(40)
○電子の大きさは原子の大きさよりも小さい(30)
×レーザーは音波を集中することで得られる(28)
○赤ちゃんが男の子になるか女の子になるかをきめるのは父親の遺伝子である(25)
×抗生物質はバクテリア同様ウイルスも殺す(23)

こうやって正答率を見ると、ところどころちょっと驚きがあります。

記事内でも紹介されていますが、上記pdfは2005年度版、最新の2015年版はこちらにあります。

このレポートの後半にかかれていますが、どういった環境や関係が科学リテラシーに影響してくるのかというのが、なかなか興味深いです。

先の記事にも書かれているのですが、結果としては

1 本をよく読ませて好きにさせ
2 歴史や図鑑を買い与え
3 作文を書かせることを好きにさせ
4 親が勉強を教えて親密な関係を築き
5 アウトドアによく連れて行く

と、なっています。

具体的には、先程リンクで紹介した科学技術に関する国民意識調査―2014 年2 月~2015 年10 月科学技術の関心と信頼というレポートにあるのですが、

科学者への信頼は明らかに行政より児童生徒期の体験が効い
ている。興味深いことに、他の効果のない選択肢を見ると、これらは専門性では一図な追究とまでは
行かない一方、視覚性や体験を通じて主観的な印象が残りやすいものであり、かつ親兄弟や友人、
動植物らとの関係を通じた感性を育むものと考えられる。
小説や歴史の本を読むのが好きだった、からはまず科学者の伝記書籍などが想定される。しかし、
科学者に限らずとも、歴史小説でも主人公が優れた戦略や知恵を尽くして困難な局面を乗り越える
描写や場面はよくあるだろう。そういったことから科学者への信頼に結実しているのかもしれない。こ
ういった読書を児童生徒に勧めることが科学者への信頼に最も繋がると言える。

と書かれています。

他にもふんだんにデータをもとに結果や仮説が述べられているので、是非一度読むことをおすすめします。

親子の関係が良好で、積極的にアウトドアなどに行き、良く読み、それらについて親子で話し合うなどが、科学リテラシーを上げる重要な要因のようです。

また、子供だけでなく、親世代が老いていくと、今度は親世代の科学リテラシーが下がっていくというのもレポートから読み取れました。

3) 比較的年配者で社会人の子どもと同居、地方中規模都市は正の効果を及ぼす
4) 独り暮らしは負の効果を及ぼす

 

科学が万能であるというわけではなりませんが、科学的にまず信用に足る部分に関しては、きちんと教養として対処できるようになりたいと思います。