「就活」は、日本においては、同じようなリクルートスーツを着て、エントリーシートを書いて、就活サイトなどを参考にした、日本企業の選別に残るための活動になっています。
本来の就職活動は、そういった、一様のフォーマットに則った儀式的なものではなく、自身の目指すキャリアとして、進みたい分野に対して、自分の技術や知識を売り込みに行くものだと思います。
今日、就活をやめてエストニアへ そこで私が確信した日本と世界のキャリア観の決定的な違い という記事を読みました。
非常に読み応えがあり、これから大学で学び、そこからビジネスの世界に進むであろう子供たちの、一つの指針になるのではないかと思いました。
記事中にある
齋藤さんにとって、この留学の目的は3つ。
1. 多様でユニークな生き方に出会い、もっと柔軟で広い視野を得る
2. 日本ではできない経験、エストニアの人脈を得て、自分の可能性を広げる
3. 長期目標を立て、内省と行動を行うサイクルを確立する
日本の大学にいると、明確にキャリアを意識して勉強をしている子はあまり多くないと思います。
「就活」を考えている大学生は、就職先のターゲットを日本の企業に合わせているでしょうし、その場合は、企業としても横並びの安定した素直な学生を選びがちだと思います。
そういった企業を相手にするのであれば、上記のような行動は、日本企業にはあまりそぐわないと思います。
しかし、これからの日本は、より世界を相手にしていく必要性が増していくでしょうし、そうなったときに、記事で斎藤さんが目的として上げたこの3項目はとても理に適っていると思いました。
エストニアといえば、世界で最も電子政府化が進み、あの「Skype」も生んだ国。教育はそれを支える重要なファクターで、そのレベルは世界でもトップレベル。国境の枠を超え、グローバルのデジタル世界で活躍できる人材を育成するべく、語学はもちろん、リーダーシップやアントレプレナーシップ、クリエイティブシンキングの教育も盛んです。
私はエストニアという国についてはほとんど知らなく、こういった記事を読まなければ、この先も意識をしない国だったと思います。
しかし、読み進めていくに従って、その先進性に驚かされました。
齋藤さんはタリン大学に通うかたわら、起業家たちが集まるミートアップや勉強会によく足を運んでいます。「彼らはとてもオープンで、私のようなただの学生、留学生であっても、熱意を伝えれば、CEOや投資家の人たちがサクッと会ってくれるんです!」
もちろん、実際は、読んだ通りの良いことばかりではないでしょうし、経済や文化の違いもあるので、手放しで素晴らしいという気は無いですが、こと、キャリアを考えていく上においては、こういった文化や環境があることは非常に羨ましいと感じました。
結論としてある、以下の文章ですが
「日本では新卒の学生は、むしろ何にも染まっていない『真っ白なキャンバス』のような状態であることが望まれるように思えます。一方、エストニアをはじめ海外では、『自分で自分の人生をデザインし、そうすれば今自分がすべきことが暗示される』。裏を返せば、『自分が今熱量のあることを突き詰めていくと、自然とキャリアが形成されている』という言い方でも、正しいかもしれません」
この言葉がとてもわかりやすいと思いました。
日本における「就活」は、確かに真っ白なキャンバスを求めているように思えます。
様々な部署を移動して会社全体を把握出来るジェネラリストを育てたい日本式企業としては、当然、欲する人材もそうなります。
しかし、今の様々な状況をみたり、これからの日本や世界を見ると、文中にあるように、
『自分が今熱量のあることを突き詰めていくと、自然とキャリアが形成されている』
という行動のあり方が重要になってくるのではないかと思いました。
大学の選び方で、将来何をしたいのか、を元に決めたのであれば、その先のキャリアについても、熱量を形にしていくという考え方が重要なのではないかと改めて思いました。