人工知能がどんどん進化していき、それは今後の働き方にも大きく影響していくことは明らかです。
子供が将来の生き方を考えていく上で、これからの社会がどうなっていくのかを考えていくことはとても重要なことだと思います。
AIなどの進化は、これからの十年、人間の働き方を大きく変えていくのでしょう。
それは馬車の時代から車の時代に変わるように、なくなる仕事があれば、新しく生まれる仕事もあり、情報や知識の流通の方法が変わることによって、生活もまた変わっていくのだと思います。
AIに比べて人間のほうがコストパフォーマンスが高い
AIの進化がニュースになるたびに、これら人工知能に人間の仕事が奪われていくのかもしれないと、煽るような情報も多くあります。
しかし、ことはそうそう単純なものではないと思います。
高いコストが要求される人工知能に比べて、人間は1時間1000円くらいでも調達できるコストパフォーマンスが抜群に良い自律型知能である。
(中略)
人間の大きなアドバンテージはハードウェアも標準で付属していることだ。人体は極めて精巧なハードウェアである。このような精巧なハードウェアは今現在いかなるロボットでも実現できておらず、実現できたとしても極めて高価だろう。人体のようなハードウェアを制御できる自律型人工知能も実用化の目処が立っていない。人間はソフトウェアとハードウェアが標準で揃っており、1日の稼働時間に限界が存在するが、これを交替制でカバーしていける余地も存在する。人間は極めてコスパが良いのだ。この優位性は、現在の人工知能開発やハードウェアを取り巻く状況が根底から覆るような革新がない限り、維持できるだろう。
引用したこの内容が非常にわかりやすいのですが、実は大抵の業務において、人工知能よりも人間のほうがコストパフォーマンスが高いのです。
数年前に、ある人工知能に関するセミナーで聞いたのですが、流通業においては、過去ロボットが行っていた仕分けや運搬を人間がやり、何をどこに持っていくのかの指示をAIがやる、という逆転が起こっているそうです。
単純作業は自分でメンテナンスが出来、しかもちょっとした例外事案も自律思考で対処できるうえ、機械より人間のほうが安いから、ということらしいのです。
AIの得意分野、人間の得意分野
人工知能が得意とするのは、莫大な量の情報を分析し、最適化した結果を出力するところにあります。
それだけであればパーソナルコンピューターで何らかのソフトを使えば良かったのかもしれませんが、データ用に整ったデータがなくても、あらゆる情報をデータソースとして取り込み分析することが出来るようになります。
それは今まで人間にしか出来なかったことです。
というか、人間の振る舞いに機械の方が合わせてくれているのが人工知能なのかもしれません。
本来、人間はあまりにも多種多様な情報を一括で処理することは得意ではありません。それを機械が肩代わりしてくれるようになったのが今のAIです。
そして、人間よりも上手に莫大な情報を処理してくれるようになりました。
ただ、その処理結果をどう扱うのかは、結局再び、人間の手に委ねられるのです。
全てをAIがやるのではなく、あくまでも人間には出来なかった部分を肩代わりしてくれる様になるのがAIなのだと思います。
当分は、AIが0から10まで何かを作りだして、人間に取って代わるということは無いと考えます。
逆に、今まで処理しきれなかった情報が、これからは新しい価値として人間の前に提示されます。
それをいかに活用していくのかが、今後の社会の重要なポイントになりそうです。
AIは人間を滅ぼすのか
よく、映画などで、出来すぎた人工知能が人間を滅ぼそうとするSFがあります。
しかし、本来の人工知能はそんなことをしないはずなのです。
例えば人間が人工知能を使ってより良い地球の有り様を分析するなら
「人間の生活環境を大きく変えず、自然や社会と調和させるにはどうしたらよいか?」
と設定するはずです。
この答えが「人間が滅べば良い!」というのであれば、ただのポンコツAIです。
SF映画でありがちなAIの反乱を起こすには「人間を滅ぼすにはどうしたらよいか?」という設定をAIにしない限り、本来は起こりえないのです。
AIは万能ではなく、質問に対する最適な答えを模索してくれる存在なのだから。
今後、複雑で理解の難しかった問題をAIとともに解決されていくと思います。
人工知能に仕事を取られると考えるのではなく、人工知能の力を利用したら何ができるのだろうか?と考えていくことが大事なのではないかと思います。